「…意地悪!」


「そうだよ。でも、意地悪するのも愛莉にだけ」


「なんで!!」


「ん?…ほらよく言うじゃん、」



拓斗は私の耳に顔を近づけると、


『好きな子ほどいじめたい…ってさ。』



ってとびきり優しい声で囁いた。



…!!?…



驚きと恥ずかしさで顔がさらに赤く染まった。




拓斗ってこんなこと言う人だっけ!!?




「なんでそんなことさらっと言えるのよ!」


「本音だから」




にっこり微笑んで言う拓斗。




「…ばか!」



私はあまりの恥ずかしさにそれだけしか言えなかった。




そのままお皿を片付けようとして気づいた。






「…って、話逸らしてきのこ食べてないでしょ!!」



「あ…。ばれた?」