あたしは、一人になった。おじいちゃんもおばあちゃんも。親戚の人にすら頼れる人は居なかった。残ったのは一軒家と思い出だけ。

――ピンポーン。。。ピンポーン

「・・はい。」

「俺だ。開けてくれ。」

「毎日来なくても大丈夫だよ。奥さんに心配かけちゃうでしょ。」

「おまえが心配することではない。それよりはちゃんと食べてるか??」

沢井センセは毎日来てくれる。卒業式から1ヶ月。毎日。
沢井センセ結婚してるんだって・・・卒業式の前日にゆってた(笑)みんな驚いてたけど!!・・・。質問しまくって。なっとくしていた。恥ずかしいから言わなかったとか笑っちゃうよね。

「心配ばっかしてるとハゲるよ??(笑)」
「そんなの名神だ!」

「バカップルみたい(笑)」

「教師をからかうな。川越。」

「そうだよ美代。将来ハゲる人はお断り(笑)」

「確かに(爆笑)」

美代も頻繁にきてくれた。2人のお陰で。だいぶ精神的によくなった。あの日あたしは泣きまくって・・・・たらしい。センセが夜なのに駆けつけてくれた。ずっとそばにいてくれた。