『あら、嫌ねぇ』
俺の言葉に母が細い眉を潜めた。
『何が、ですか?』
『あなたに頼まれなくたって行くわよ』
『だって、今の今まで一回だって都さんの学校に顔を出したことなんてないじゃないですか?』
思わず驚愕の声を上げた俺が責められるだろうか?
母は優雅とも言える笑みを浮かべる。
『当たり前じゃない。
彼女は、そこいらの輩と違って人の手を煩わせない優等生なんだから。
私が出向く必要なんて、今の今までなかったでしょう?』
そうなのだ。
『どうしてまた、自ら教室を出たんですかね?』
『はいはい。
それもきちんと聞いてきますよ』
そう言うと、買い物にでも行くかのような軽い足取りで出口に向かう。
そして、くるりと振り向いた。
『どんな良い子だって、ずっとレールの上だけを走り続けるわけにはいかないものよ。
あなたにだって分かるでしょう?
そんな、世界の終わりが来たみたいな顔をしていたら笑われますよ。
それから、あまり大袈裟に騒ぐと都さんが帰りづらくなるわよ』
にこやかにそれだけ言うと、俺の言葉も待たずに部屋から出て行った。
俺の言葉に母が細い眉を潜めた。
『何が、ですか?』
『あなたに頼まれなくたって行くわよ』
『だって、今の今まで一回だって都さんの学校に顔を出したことなんてないじゃないですか?』
思わず驚愕の声を上げた俺が責められるだろうか?
母は優雅とも言える笑みを浮かべる。
『当たり前じゃない。
彼女は、そこいらの輩と違って人の手を煩わせない優等生なんだから。
私が出向く必要なんて、今の今までなかったでしょう?』
そうなのだ。
『どうしてまた、自ら教室を出たんですかね?』
『はいはい。
それもきちんと聞いてきますよ』
そう言うと、買い物にでも行くかのような軽い足取りで出口に向かう。
そして、くるりと振り向いた。
『どんな良い子だって、ずっとレールの上だけを走り続けるわけにはいかないものよ。
あなたにだって分かるでしょう?
そんな、世界の終わりが来たみたいな顔をしていたら笑われますよ。
それから、あまり大袈裟に騒ぐと都さんが帰りづらくなるわよ』
にこやかにそれだけ言うと、俺の言葉も待たずに部屋から出て行った。


