「あのさ」
周りに聞こえたくないのか、東野先生が僅か声を潜める。
「クラスに、その。
素行に問題があるような生徒って、居るのかな?」
「居ませんよ」
即答した。
本当に居るなら、他の教師から噂で聞いているだろう。
全ての教師が居ないと言ったから、わざわざわたしに聞いたに違いない。
「でも、例えば青山とかさ?」
教師からは優等生と思われているからこそ、心配なのかしら?
「青山くんは裏も表もない優等生です」
「田中は?」
「確かにいじめっ子ではありますけど。
ガキ大将みたいなもので、深刻ないじめはしてないと思います」
「赤坂は?」
「ちょっと太目でスローですが、見たままの子ですよ。
確かに体育は苦手で、ちょっとサボりがちですがその程度で素行が悪いとは言いませんよね?」
わたしは首を傾げる。
「小緑は?」
「授業中にたまに歩き回りますけど。
注意すれば席に戻ってくれますよ」
「茶円は?」
「あ、髪の毛染めてるからですか?
でも、クラスメイトに暴力振るうような人じゃないですよ。
どっちかっていうと、一匹狼タイプだし。
放っておいても問題ないと思います」
……私生活までは知りませんが。
「鈴木は?」
「そういえば、高校生と付き合ってるなんて噂もありますね。
でも、学校の中では特に問題はないですよ」
周りに聞こえたくないのか、東野先生が僅か声を潜める。
「クラスに、その。
素行に問題があるような生徒って、居るのかな?」
「居ませんよ」
即答した。
本当に居るなら、他の教師から噂で聞いているだろう。
全ての教師が居ないと言ったから、わざわざわたしに聞いたに違いない。
「でも、例えば青山とかさ?」
教師からは優等生と思われているからこそ、心配なのかしら?
「青山くんは裏も表もない優等生です」
「田中は?」
「確かにいじめっ子ではありますけど。
ガキ大将みたいなもので、深刻ないじめはしてないと思います」
「赤坂は?」
「ちょっと太目でスローですが、見たままの子ですよ。
確かに体育は苦手で、ちょっとサボりがちですがその程度で素行が悪いとは言いませんよね?」
わたしは首を傾げる。
「小緑は?」
「授業中にたまに歩き回りますけど。
注意すれば席に戻ってくれますよ」
「茶円は?」
「あ、髪の毛染めてるからですか?
でも、クラスメイトに暴力振るうような人じゃないですよ。
どっちかっていうと、一匹狼タイプだし。
放っておいても問題ないと思います」
……私生活までは知りませんが。
「鈴木は?」
「そういえば、高校生と付き合ってるなんて噂もありますね。
でも、学校の中では特に問題はないですよ」


