と、

自虐なルーツを振り返るシルキスは、7日の通いを終えて町舎の会議室にいた。

机を囲んで部屋にいるのは町長さん。
だけ。

こじんまりとした報告会だ。

「シルキス、壁の中はどうだった?」

「変わりなしです。魔王さまは小さいままで、領地から出る意思は全くなし。また7日後に塔の中で会いましょうと約束してくれました」

町長さんの質問にシルキスは答える。
町長さんは、安心してほっと息をつく。

「そうか」
「安心しました?」

「まあな」
「では、次の7日分の予算をください。僕の給与も一緒にくれると嬉しいです」

シルキスにとっては当然の要求をすると、
町長さんは顔をしかめた。

「うーむ」