「これが一番の賭けだったのですが、届きましたか。良かったです」

いろいろ見逃してくれた人達に感謝。

「これと別口で、シルキスさんの町に教会の治療士さん達を大急ぎで運ぶ依頼もこなしているのですけど、シルキスさん何かしてきました?」

リズは手紙をしまって、面白そうにシルキスを見る。

「その子が原因かなあ?」

そして、シルキスが抱えている魔王さまを見た。

「ああ、私が原因だ」
「ま、魔王さまっ!」

「ちゃんと分かるんだ」

説明の手間がはぶけたとシルキス。

リズは、後ろのキーヤとネーイと共に固まった。

魔王さまが言う。

「わけあって、これと駆け落ちすることにした。迷惑をかけるがよろしく頼む」

「とんでもないです。喜んでって、駆け落ちいぃぃぃっ!!」