刀を持ち上げるシルキス。 呪いは、今のところない。 代表の笑顔にうながされ、鞘をはずす。 現れたのは真っ黒な刀身。 身厚幅広の直刀。 刀の黒は、光りを一切反射させず自身が闇を作っているかのよう。 重さは、鋼のクワに比べればあってなき程度。 なので、 「手応えはどうかね?」 訊かれて、シルキスは答える。 「振ってもいいですか?」 これも良回答だったのだろう。 コラトは、にこやかに両手でどうぞとジェスチャーした。 シルキスは、片手で上段に構える。