魔王さま100分の1

風は銃を運び、リズは両手で一丁ずつ掴む。

「離して」

リズは泣き顔のままで、シルキスに銃を突きつける。

時には単独で大陸中を往き来する巨鳥の騎手。

銃は必須の自衛装備ではあるのだけど、

魔族が作る銃は人間のものよりも格段に性能が上で、

人間にもエルフを信用しきれない理由はあるという象徴だ。

「離したらどうするんです?リズ」
「離さないと撃ちます」

「離してもこの小屋から出ないというのなら、離してもいいです」

「離さないと撃ちます」

「愚痴ならどれだけでも聞きます。追いかけっこがしたいならこの中でやりましょう。撃ちたいなら死なない程度に的になってあげてもいい。でもここから出ないと約束してください」

「離さないと撃つって言ってるでしょう!!」