「そうか」 シルキスは罠の可能性を全部捨てて戸を開けた。 キーヤの焦った顔が窓枠から入ってくる。 「リズ姉が、」 「話は移動しながら、急ぎだろう?」 シルキスは、それ以上キーヤに話させずに窓の外に出た。 部屋は二階だったがシルキスには問題ない。 一息で地面におりて、外から部屋の仲間に戸を閉めておくように合図する。 シルキスの後を追って地面におりる形になったキーヤ。 「案内しろ」 言われて、走りだした。