魔王さま100分の1


シルキスは、急いでお着替え部屋にまで下りたが魔王さまはいなかった。

その下の寝室にもいない。

その下のお風呂場には、……いた。

「あははははっ」

びしゃあーーっ。

魔王さまは、すでに水着の性能をフルに発揮して、水遊びを楽しんでいた。

あっちこっちに水をふりまき、壁にあたって自分に返ってくるのを受ける遊び。

頭から水をかぶって、全身で水滴をキラキラさせている。

「魔王さま、おふざけに……」
「おーい、シルキス」

呼びかけるシルキスに、魔王さまは無邪気に水が入った桶を構える。

びしゃあーーっ。

ぶっかけられた。