「あの、久しぶりだね。智…くん」 「えっ…?」 いきなり奏に話しかけられ驚き、大きな声で反応してしまった。 智くん?…なんでくん付け? 「…久しぶり、奏。前みたいに呼び捨てでいいのに」 たったこれだけ。 これだけ言うのにかなり緊張してる…。 「うん。元気だった?智」 そう言って笑いかけてくる奏。 その笑顔のおかげで緊張感が和らいだ。 「元気だよ。奏も元気そうだな」 そこからまた思い出話に花が咲き、始業のチャイムが鳴るまで話していた。