近距離恋愛【短編】

放課後。

『若菜〜』

そう甘い声を出して、抱き着いてくるノブ。

いやいやいや。

正直、あたしにとって。

ノブは初めての彼氏で。

嬉しいんだけど

それ以上に恥ずかしくて。

『嫌やぁ、やめて』

そう言ってあたしは

ノブを拒否ってしまった。


ノブにとってあたしは

初めての彼女やない。

せやから、こーゆう風に。

抱き着いたり、手を繋いだり。

普通に出来るのかも知れないけど

それがあたしには恥ずかしくて

我慢が出来ないんだ。