─午後一時


にやけて噴水の前に立っている麻村由貴は映画のチケットを二枚手に持っている

はたからみたら"変な人"だろう



何分かたち白のワンピースをきた愛里がやってきた


「おま、お待たせ」

「いえ…」


由貴はその姿に目を丸くする

私服の愛里を見たことがなく…


(可愛すぎ…)


「あ、怒ってるならごめんなさいっ!!」


愛里はそのそっけなさを怒っていると勘違いし焦っている


「ぜぜ全然!その…


可愛いって思っただけです」

「ありがと…」


お互いに赤くなり嬉しさがこみあげていた


「じゃぁ行きますか」



由貴は愛里の小さな手を握り歩き出した



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