どんなに苦しくてもまた朝はやってくる


今日は学校は休み



それにも関わらず愛里は早起きしていた

もちろん理由はある


午後から由貴と出掛けるという約束をしているのだ



(寝れるわけないよ…)


重たい体を起こしベッドから立ち上がる

そして準備をはじめた



──────


そのころ由貴はシャワーをあびていた


─俺なんかしたっけ?


そんなことばかりが頭を駆け回る


昨日の愛里の様子に気づかないわけない

棒読みで目が泳いでいた姿は明らかに様子がちがったのだ


「くしゅっーぁー!」


風邪引いたかなーと独り言で気を紛らわしていた


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