だって、女なんだもん… 仕方ないじゃん!

― お待たせしました ―

お店の男の子が、注文の飲み物を運んで来た。


私達は、黙ったまま飲んだ。


一杯… 二杯… 三杯…
と、杯を重ねていく内に私は、どうでも良くなってきた。


― 恭子、飲み過ぎだって!―

と、止められても、私は、酔いたかった。

酔って、何もかも忘れたかった。


なのに、飲んでも飲んでも飲んでも、酔えなかった。


飲めば飲むほど、淳也と過ごした時間、楽しかった時間が、目まぐるしく鮮明に蘇る。


淳也が帰る前は、あんなに、嫌なことばっかりだったのに…

帰った後も、酷いこと言われたハズなのに…


淳也との、楽しい思い出しか蘇ってこない…


こんなに、淳也を愛していたなんて…


私には、淳也しかいなかった…

いつの間にか淳也しか、私には居なかった…


それなのに、淳也は、私を裏切った。


『愛してる』『恭子だけ』…

私だけに、投げ掛けた言葉だと思っていたのに…


嘘だった…


他の人にも、言っていたなんて…


気付かなかった、私が悪い…
そう…、私が悪いのだ…



いつの間にか、私の記憶は薄れていった…