就職や引越し先のもろもろの手続き、
バラバラになる仲間との最後の夜遊びで
三ヶ月という時間は
まるで夕立のように
とても大袈裟で
あっと言う間に過ぎていった。


その日が近付くにつれ、
何かが心の中で大きくなっていくのを俺は気付かないふりをしていた。





いつものように夕飯を済ませ、ベッドに横になる。
ブラウン管の中、キャスターは真剣な顔付きで政治家を報じる。
正直さっぱり意味がわからない。
ガキの俺にはまったく興味がなく、そんな事どうでもよかった。


必然だろう。

視線はそこに置いたまま違う事考えてた。




−彼女のこと−


それはあまりにも現実的でありながら
あまりにも不透明すぎた。