『モテる男は違うねぇ〜?ひぃちゃんとどんな関係さ?』
ったく。楽しそうだな…恭次…
『どうもこうもないし、女として興味ねぇ』
腹が減ってんだ早く食わせてくれ!!
『すげぇっな、ひぃちゃん料理できんだね』
恭次は「へぇ〜」と弁当を覗き込む。
『片桐さんなんか単純でイイヤツじゃん?!これ流れで作らせたんだけど、結局うまそうでしょ?』
大斗はそう言って1つ目の弁当を食べだした。
『作らせたってヒドい言い方ぁー、でも最近仲良いじゃん?』
恭次の話しは丸で無視の大斗。
あーうまい。人の作ったものってマジでうまい。
『大斗って悪事がバレるから学校のヤツとは付き合わないんじゃないのぉ?』
なんなんだよ、今日の恭次は…
今日の天気と同じくらい暑苦しい…
『片桐さん俺に全く媚びないから面白くてね。扱いやすいし、そんだけ』
『えー!?そんだけー??』
『なんなのお前は?やけに絡むね?付き合ったりなんて無いしね。今日のお前暑苦しい。』
恭次は一瞬の間を開けて、いつものミラクルスマイルでにっこり笑って言った。
『ナナと別れちゃった。俺には付き合いきれないってさ。はぁ〜あぁ』
「やれやれ」と言う。
恭次のこんなんは、まぁいつもの事だ。
然程の驚きもない大斗はまた箸を運ぶ。
『まぁいつもの通りお前が悪い。で言いたいことは何なわけ?』
恭次に付き合いきれる女はなかなかいねぇよ。
しかも、コイツは女と別れたくらいでヘコんだりしない。
どうせ…
『南深がメチャメチャキレてて面倒臭いのーっ、だから説教から逃げて来た』
あぁ。
やっぱり、そう言うことか。
『もうヤだ。ミヨちゃんに電話しよっ』
恭次はボヤキながら、携帯を取り出すとカラオケ屋のミヨちゃんに電話をかけようとする―
『お前さぁー、進藤さん…』
大斗が言いかけるのを恭次はパッと遮った。
『南深は兄弟みたいなもんだって』
サラリと言って携帯を耳に当てる。
バンッ!!!

