私、辻遥飛(つじはるひ)と
天道優司が出会ったのは

中学2年のクラス替えで、同じクラスになった時。


名簿順で並んだ席の前と後だった。

お互い、隣人とはウマが合わずよく話すようになった。




――この時はまだ、
私たちの関係は友達として繋がっていたんだ。




我が5組は他のクラスと比べ男女仲が非常に良く、恋愛に対する意識が高い人が多かった。


私も他のクラスだけど、1年以上付き合った人がいたり、告白紛いな事や熱烈に愛を売られた事もあった。




そして、たった1ヶ月だったけど付き合った人がクラスにいた。


優司くんの友達。
緒方佳彦、通称「おっちゃん」だ。



おっちゃんと仲良くなり始めた頃、私には彼氏がいたし、おっちゃんにも彼女がいた。


おっちゃんが別れた後しばらくして、私も別れた。

別れ方は2人ともそっくりで、おっちゃんは私を慰めてくれた。



――ああ、おっちゃんがモテるのも分かる気がするなぁ。



そう思った時には、もう私はおっちゃんが好きだったと思う。



そして、生まれて初めて直接告白をして、OKを言われた。


告白できれば十分だと思っていたが、予想外に事が上手くいってしまった。



倒れかけてた私の恋愛感情が立ち直り、告白前よりもおっちゃんに恋をさせた。