「…だよな~!」


「ってかさぁ…
 あいつ、ぶっちゃけキモくね?」


「「ギャハハハ!」」


男子の大声が聞こえて
私はハッとして
目を見開いた。


後ろを振り向くと、
私の学校の制服、学ランの
男子が数人、歩いてきてるのが
分かる。


通学カバンを振り回しながら
笑っている。
この時間だから、
私と同様、サボっているんだろう。
だって、昼休みには
生徒は外出してはいけないから。


「…っ…。」


急に吐き気が襲った。


学校…学校…学校…。


愛美ちゃんたちの
不気味な笑顔が
脳裏にフラッシュバックした。


…気持ち悪い…。


その、男子たちが
どんどんこっちに近づいてくる。


知らない男子たちなのに。
その制服を見ただけで
さっきより酷い
吐き気が襲って
私は、うっ…と手を口に
当てて、慌てて走り出した。


青井先生がいる方向へ。


そして、一瞬青井先生の
元気のない目と目が合ったような気がした。


だけど、私は足を止めずに
青井先生の前を走り続けた。