その夜、僕らと父親は約束通りに本家を訪れた。

玄関先で出迎えてくれた本家の叔父と叔母に挨拶をする。

(´・ω・`)
「おいちゃん、おばちゃん、ご無沙汰してます。今日帰って来ました。こっちに居るのはしぃと言います。これからよろしくお願いします」

(*^^)
「はじめまして。しぃと言います。本家の方々にお目に掛かれて凄く嬉しいです。よろしくお願いします」

叔母は「あらあら、まあまあ」と目を細めてしぃちゃんの事を見た。
叔父は「はよ上がれ、さあさあ」と急かすように向かえ入れてくれた。

本家を訪問すると言う事で多少なりの緊張をしていたものの、いつも通りの優しい顔を見ると安心できた。

しぃちゃんの緊張感は僕のそれ以上であったであろう事は言うまでもない。




本家の居間には叔父、叔母、従兄弟夫婦とその子供達が二人。子供は二人共女の子だった。が、僕らの到着を待っていたようだ。食卓には凄いご馳走の数々が所狭しと並んでいた。

しぃちゃんは挨拶もそこそこにご馳走の数々にくぎづけになっていた。

(´・ω・`)
(何かやらかさなければ良いんですが・・)

食卓の上座へと追いやられた僕らは居心地がわるかった。
それを良い意味で壊してくれたのは従兄弟のお嫁さんだった。お嫁さんと言っても、もう結婚して10年にはなる。

「ちょっとあんた、こげな別嬪さんどこで見つけたんかぇ〜。都町じゃろ?」

(´・ω・`)
「ちょ、まさか。サッカー。サッカー観に行って知り合いになりました」

「へぇ〜〜サッカー観に行くと良いちよ、あんた」

矛先は従兄弟へと向けられる。
一気に和む食卓。

(´・ω・`)
(ああ、ここはいつ来ても変わらないな・・)

本家の人々はとてもおおらかで気兼ねがしない。しぃちゃんも安心した事だろう。等と考えながらしぃちゃんの方を見る。

しぃちゃんは料理に心が惹かれてる様子だった・・。
今か今かと待ち構えているのが手に取るように感じられた。