(´・ω・`)
「何で放っておくんですか?病院行きますよ」

(;*^^)
「うん、ごめん。怖くて・・病院・・」

(´・ω・`)
「病院が好きな人なんていませんよ・・」

(;*^^)
「そうだよね、アハハ」

しぃちゃんは笑いながらも苦しそうだ。

僕はしぃちゃんから車のキーを受け取ると「ちょっとここで待ってて下さい」と言い残し、車を取りに駐車場まで走った。

走った。

駐車場に着く。既に車は疎らだった。しぃちゃんの車を見つけるのにそう時間はかからなかった。

ガードマンに理由を説明して車をしぃちゃんの待つベンチの所まで走らせた。



僕は少し焦りながらも、しぃちゃんの待つベンチへと車を進めた。
前方に見えてきたベンチにはしぃちゃんが座ったままだ。その前で車を停め、降りる。

(;´・ω・`)
「大丈夫ですか?まだ痛いですか?」

駆け寄りながらそう聞く。

(;*^^)
「うん・・抱っこして車に乗せてくれる?」

僕は言われるままにしぃちゃんを抱き上げた。

すると、

「カシャッ」

しぃちゃんは持っていたデジカメで自分を写した。

(;´・ω・`)
「何をしているんですか?」

(*^^)
「えへへ、もう大丈夫。痛みは治まったよ、名医さん」

僕は怒りが込み上がって来るのをグッと押さえた。

(;´・ω・`)
「いや、大丈夫じゃないです。病院へ連れて行きます」

(;*^^)
「えー、やだやだ。病院行かないー」

(;´・ω・`)
「いや、絶対に連れて行きます。第一、冷や汗でびっしょりじゃないですか」

しぃちゃんは額に大粒の汗を浮かべていた。
3月の夕日を浴びながら。
僕はしぃちゃんを抱えたまま助手席に降ろし、置いたままにしてあった荷物を車に載せた。

運転席に乗り込むとしぃちゃんが聞いてきた。

(*^^)
「絶対に病院行かなきゃダメ?」

(´・ω・`)
「はい。絶対に行かなきゃダメです」

(*^^)
「そっかぁ、じゃあね・・」

しぃちゃんの自宅の近所に総合病院があるらしく、そこには風邪を引いた時なんかに良く行ってる。救急指定なので土曜の夕方でも診てくれるはず―――と、続けた。