父親と香織さん親子を乗せたホーバーフェリーを見送って僕としぃちゃんはアパートへ戻った。

リビングのソファーに並んで腰掛けた僕はしぃちゃんの煎れてくれた紅茶を啜る。

(*^^)
「あー、今年のシーズンも終わっちゃったね・・やっぱ寂しいなぁ」

(´・ω・`)
「そうですね。でも来年はいよいよJ1ですよ。ヴェルディやマリノスと戦えるなんてワクワクしませんか?」

(*^^)
「なんか、来年の事なんて考えられないなぁ・・完全燃焼したって感じ・・」

(´・ω・`)
「今年は色々ありましたからねぇ。こんなに濃い一年は初めてですよ」

(*^^)
「だねぇ。全部君のせいなんだけどね・・」

(´・ω・`)
「ちょ、それはないですよ!しぃちゃんが変な意地を張るからじゃないですか!」

(*^^)
「あははは。動揺してる。可笑しー」

(´・ω・`)
「もう・・ところでアレどうします?」

(*^^)
「アレって・・?」

(´・ω・`)
「結婚式ですよ。さっき親父さんとも話していたじゃないですか。やっぱ挙げない訳にはいかないかな?と」

(*^^)
「あたしは別に良いんだけど、挙げるならビッグアイで挙げたいかな?」

(´・ω・`)
「それはちょっと無理があるんじゃないですか?今までそんな人っていましたっけ?」

(*^^)
「だったら海の見える所が良いな―――」



2002年、末。僕らは未来に向かっての一歩を踏み出した。
大分トリニータがJ1と言う舞台に上がるように、僕らも家族と言う舞台へ上がろうとしていた。