僕たちは交わす言葉もなく、ガラス張りの展望室へ入った。 …何処となく居心地の悪い沈黙…。 松浦は、決心したように大きな瞳で僕の顔を真っ直ぐに見つめ口を開いた。 「合宿なんだけど…どうしても行かなくちゃ…だめかな?」 「…どういうこと?」 悪い予感は的中した。 僕は掌にじっとりと生暖かい汗をかきながら、努めて冷静に言った。