「はぁ…………」






再び大きなため息をつき、書類を雑に放り出した。


こんなの…解決できるわけない。
…とは思っても解決しないといけないのが警察だ。


このままでは煮詰まりそうなので俺は立ち上がり、飯を食いに向かった。


「凶器は…マンホールの蓋か…」


歩いている途中につぶやく。吐き出した息は白く、都会の空気に交じって消えた。


『凶器はマンホールの蓋』




そういうことになっていた。いや、そういうことにしておかないと何で殺したかなんてわからないからだ。