─────────ピーポー…ピーポー…






パトカーのサイレンが鳴り響いている。


あたしは呆然としていて何時間かたっても足に力が入らなかった。


菊久乃に支えられ、帰ったんだろうけど全く覚えていない。








「マンホールには近づくな……」







その声は頭でずっと繰り返し流れている。
どこかで聞いたことがある気がするんだけれど…どこだっけ……




フラフラと歩くあたしを





マンホールの蓋は見つめるかのように静かに並んでいた…。