今、水華と木本は、
クーラーの全く効いていない図書室にいる。


暑いと感じるのは、
他にも理由があった。


図書室に入ってきたとき、

「この中にもアイツらが潜んでいるかもしれない」と言って、
木本は水華と共に図書室内をくまなく確認した。


本棚の陰に隠れながら、
無駄に広い図書室を慎重に見て回ったため、

感じる暑さが半端なかったのだ。


しかし結局、図書室内にテロリストはいなかった。


「ねぇー、クーラー付けちゃダメなの?」


木本がキーボードを叩いている隣でうなだれている水華。





「ダメだろ。」


その言葉を聞き、さらにうなだれる水華。