「…さすが木本。いい案だと思う。」


と、沙弥は賛同した。


「もー、はじめくんたら………うっ!」


まるで蛇に見込まれた蛙のように、
水華は口を閉ざした。


(岬……。
いつものあどけない童顔も、
一瞬であんな怖くなっちゃうんだ…。)


沙弥の新たな一面を垣間見た金石だった。


「お、俺も賛成ー…。」


まだ怖い顔をしている沙弥に少々ビビりつつ、
金石は口を開いた。


「じゃあ決定。これでいこう。」


木本の声に、3人はうなずいた。




―――時は戻って、現在―――…




「……暑いな。」


ワイシャツをパタパタさせながら、木本が小声で言った。