『いやぁ…

金石くんも、【さすが】ですねぇ…』


【さすが】をやけに強調するゼロ。


(さすが、って…

俺の何を知ってるんだ?
初対面じゃないのか?

そういえば、岬のことも知ってるみたいだし…

一体、何者なんだ?)


金石は首をかしげて考えた…。


だが、答えが出るわけではないので、
すぐに考えるのをやめた。


「ゼロの言う通り、ってわけじゃないけどさ…

金石、すごいねっ!」


沙弥が金石の肩をポンと叩く。


「岬が人を褒めるなんて、
珍しい…」


金石は目を丸くした。