『そろそろまずいんじゃないですかねぇ? 残り1分しか、ありませんよ?』 人の神経を逆撫でするような言い方をするゼロに、 沙弥たちは、何も反応せずに、 ただ水華を見守っていた。 当の本人は、 持ち前の素直さ故か、 より一層焦り始めた。 (どうしよう!どうしよう! もう…時間が!!) パニックになりながらも、 必死でキーボードを見つめる水華。 (…【vt0】。 【vt0】…【vt0】…) パソコンに無知な水華には、 その文字を探すことすら難しかった。 ―――残り、42秒。