「水華は進級する気ないの? まずいよ、ホントに。」 静かにそう言い放った。 「学年末で劇的な挽回するから大丈夫だって! 学年トップ10入りすれば、 私に文句言うヤツはいなくなる!」 水華はフッとあやしく笑いながら言った。 もうコイツに何言っても無駄だろうな… そう判断した沙弥は、 「とにかく! 試験開始まであと10分しかないんだから、おとなしくしなさい!」 と大きな声でそう言うと、 水華はひるんで黙った。 ―――そうして期末試験が終わった。