その沙弥のまっすぐな瞳に、 【カキクラ】は引き込まれそうになった。 見るものを圧倒させる、 迫力に満ちあふれている沙弥の瞳。 その光景を見ていた金石、水華、木本。 (岬…岬はいったい何者なんだ…) 金石はじっと、沙弥を見た。 普段の沙弥にはない、【何か】を金石は感じた。 沙弥はというと、 【カキクラ】が少したじろいだのをよそに、 ただひたすら、 終わりに向かって指を走らせていた。