「えっ!すごっ!!
理系人間はすごいなぁっ!」
さっきまで心配してたことが吹っ飛んでしまったようで、
水華は目を輝かせて木本を見た。
「俺を誰だと思っているんだ?」
「え?木本、でしょ?」
「……………。」
文系のはずなのに、
日本語がよく分かっていない水華だった。
「…ごほん。
とりあえず、ハッキングしたりしてみたところ、
色々と分かってきた。」
「…うぇぇっ?!
は、ハッキング?」
「それ、犯罪…」とボソッと付け加えた水華をよそに、
木本は話を続けた。
「『魔法界』というのは、実に疑わしい世界だったが…
そうでもないようだ。
というより、『実在』していた。」