「私たちに出来ることが、何もないなんて………。」


倒れた2人が、心配で心配で仕方なかった。


そんな水華を、奮い立たせるかのように、木本は口を開いた。


「…だがな、白川。
俺は諦めていない。

今もこうして、例のホームページを調べている。」


木本はただイスに座っているだけではなかった。


どこから出してきたのか分からないノートパソコンを、
カチャカチャといじっていたのだ。


「いつの間に…!」


「ズボンのポケットに入っていたのを、ずっと忘れていた。

全く、俺としたことが。

わざわざ図書室に行くまでもなかったんだ。」


「…それにしても、ポケットに入るサイズなの?」


「当たり前。

俺がそのサイズになるように作ったんだからな。」