…ん?


で、具体的にどうすれば元に戻れるんだ?


「ひとまず歩こうか…。」


あたしは当てもなく、
森の中の道に沿ってとぼとぼ歩く。


「これ…絶対疲れるよね…。
道の先が見えないし…。」


考えろ!


楽にどこかにたどり着く方法!


「…あ。

飛べばいいじゃん!」


なんてバカなんだ、
あたしは!


「『風よ!
我を運べ!』」


…あれ?


風はあたしに応えてくれてるみたいだけど……。


体が少しふわっと浮くだけで、
飛べない。


「…目的地をちゃんと言え、
ってことなのかな?」


すまん、風!
それはあたしも分からないんだ!


「マンガみたいに、
背中に翼が生えれば楽なのにな〜…。」


と、呟いた。