「いやぁ〜。
自由って、すばらしいー!」


(あっ、コラ!!
まだ自由になったわけじゃねぇぞ!

『俺』の体なんだからな!)


「…ったく、ごちゃごちゃうるせぇな。
俺が、俺こそが、
『金石隼』そのものなんだよ?

オマエは、誰だ?」


(だっ、『誰だ?』って…。

もちろん俺が『金石隼』、
そんでただの人間だ。)


「…本当に、
『オマエ』が『金石隼』なのか?

オマエが『偽物』、
なんじゃねぇか?」


(俺が偽物なわけねぇだろっ!

明らかに、てめぇが『偽物』だ。)


「まだ分からないの?

オマエは気付いていないだけだ。

ホントの『金石隼』は、
『俺』だ、ってことに。」


(…はぁ?)


『さぁ、ゲームの始まりだよ…。』


しばらく黙っていた男が、ニヤリと笑みを浮かべた途端、


俺の意識は闇へと落ちていった………。