「お、木本だ。」
「どうしたの…って、
毛布?」
「あぁ。
白川が集会室で瞬時に眠りについてしまったのでな。
倉庫から毛布を取ってきた。」
「木本…優しいじゃん!
気が利くねぇ!」
ベランダから出てきた沙弥は、
木本をバシバシと叩いた。
「俺が眠いから、
ついでに持ってきただけのことだ。
…じゃあ。」
沙弥に毛布を2枚さっと渡すと、
木本はそそくさと教室を出ていった。
「あっという間、だなぁ。
…って、
木本も集会室で寝るのかよっ!」
と、1人で突っ込んでみる沙弥。
「俺たちも寝るか…。
明日はもう油断できねぇしな。」
金石はベランダから出てきて、
大きく伸びをした。


