沙弥は金石に向かってフッと笑い、 視線をまた夜空へと移す。 「……。」 しばし無言で月を見つめる2人。 「なんかさー…。 こんなに静かな涼しい夜で、 月も満月でキレイに光ってるのに…。 心には何かモヤモヤしたものがあって、 しかも今は『非現実的』な戦いの休憩中。 …なんなんだろうね。」 ポツリと、沙弥は呟いた。 「意味も分からず、戦ってるんだもんな。 何のためにこんなことやってるんだろ。 今ごろ家でゆっくりテレビでも見てたのにな…。 俺たち、どうなるのかな? 『日常』に戻れるかな?」