「クイズ?」


木本が尋ねる。


『単なる【クイズ】さ。


…まぁ、さっさと始めて身を持って体感すればすぐ分かるよ。


説明をいちいち聞いている【暇】は、
君たちにはないだろう?』


(それは…
【私たちにはゆっくりしている時間がない】ってこと?)


沙弥は、
現時点では『ゼロ』と名乗る人物に従うしかないと思った。


「最初の問題は?」


沙弥は尋ねた。


『乗り気だね、岬さん?』


ゼロは楽しそうに笑った。


(いちいち癪に触るなぁ…)


沙弥は眉間にしわをよせた。


「岬…マジかよ。」


木本は不安げな表情だった。