目のいい木本は、冷静さを取り戻した様子で言う。


「確かに…」


目の悪い水華でも、職員室の中が白いのは確認できる。


沙弥はそんな光景を見ながら、考えている。


(…そういえば、
悲鳴が聞こえてから何も物音がしない。
…『悲鳴』。ということは、何らかの事故ではないと考えるべきだろう。
じゃあ、やっぱり誰かが職員室を襲った、ってこと…?)


その間、
金石も同じことを考えていた。