奏であい

「ごめん、やっぱり今日の合コン無しにしてくれ!」


「はぁ?今さら無しなんて無理に決まって……おい!ヒロ!」


俺はトモヤの言葉を無視して走りだした。


自分でも分からなかった、今ここであの子に会わないといけない気がしたんだ。


女の子に近づくにつれ、やはり楽しそうな雰囲気には思えない。


「木南さん!!」


その場にいた人々の視線が一斉に俺に向く。


大声で叫びすぎたみたいだ。


木南さんも、いきなり名前を呼ばれてビックリしてる様子だった。