愛して。



私がいる事が彼女にバレたらやばいよね。 


どうしよ......




「しょーがないなぁ。じゃあ、また来るから。」 


「加奈、気を付けて帰れよ。」 


「うん。 
拓真私の事好き?」


「好き好き。」


「感謝してる?」


「してるしてる。」


「良かったぁ。ばいば―い。」


「じゃーな。」





















胸が張り裂けそう。 


私には言ってくれない【好き】を加奈さんには言うんだ。 


いつもは加奈さんの作ったご飯を食べるんだ。 



こぼれそうになる涙を必死に堪えた。 


出来る事なら今すぐ、家に帰って泣きたい.......


拓真くんの足音が近づいてきて、部屋のドアが開く。 

え――――いっ。 
寝たフリしよう! 


「.....麗花?
寝たのか?」


顔に拓真くんの息がかかる。 


頭を撫でられた。 


「........麗花。」


名前を呼ばれた後に唇に柔らかい感触。 


キス??!!


彼女いるのに.....


どうして......?