「先輩?」

途切れることなく絵里は話し続ける


「先輩、なんか変。話ってなんですか?」

あたしは絵里の前にメールの記録を差し出した。

「これ?なんですか?」

「絵里ちゃんのアドレスから侵入されてるの」

「え?」


絵里は絶句した。白いストールが落ちてあたしはそれを拾う。

絵里は受けとろうともせずに呆然としていて。

机に置いたストールがくしゃりとゆがんで見えた。

「わかるよね、どういうことか」

声も出ずに絵里はただ頷いた。

「私からじゃなくて」


あたしはストールを取って絵里に手渡した。




「自分で決着、つけられるよね?」