※ 今日も教室は声でいっぱいだ。 まるで口を閉じたら死んでしまうと言わんばかりにみんな声を出している。 私は窓際にある自分の席の上で、次の時間が数学だと言う事を忘れてた自分を呪っていた。 くそう。覚えてたらぜったいサボったのに。 すると頭の上に繊細な衝撃が走った。 触れられただけで分かる。これはいい女の感触だ。 「よっ。遅刻女」 私の無二の親友にして、唯一の親友の有紀がにんまりと笑っていた。