イヤミなくらい爽やかな朝だった。 「ん―……」 頭をかきながら上半身を起こす。 隣では20代前半の細身の男がすやすやと眠っている。 私は何度も来たラブホテルのベットから抜け出した。 昨夜、床に放り投げてそれっきりの鞄から自分の携帯を取り出す。 6時23分。 寝ぼすけの私にしてはなかなかのタイムだ。