「むう、少しの減量を望むぞ、少年」
「絶対いやです」

「では、自分を鍛えるか。具体的な目標があれば上達も早いと言う」

「先生は見下ろすのが好きだったんじゃないですか?」

「もちろんだ。が、そこからに自由にできればさらにいい」

「なら僕も頑張って先生を持ち上げます。目標があれば早くできますよね?」

・・・・・・できるとは言ってないが。

弓倉は、それは口に出さず、代わりに命じた。

「とにかく暴れるのをやめろ。それが今の私の望みだ」

「はーい」

高志は、要求を受け入れておとなしくなる。

床から10数センチ浮いた足がぶら下がってたれた。