少年趣味。
と、いう言葉が世にある。

捉え方は人それぞれだと思いたいが、

弓倉にとっては、人生の最重要課題となる言葉だった。


「みなと、湊っ、どれが一番好み?」

セーラー服など着ていた時代。

友人に見せられたメンズのファッション誌。

居並ぶ長身の男性モデルよりも隅っこのキッズに目がいってしまう自分に、薄々気がついていたりした。

もちろんそれを形にしてみることはなかったし、しようとも思わなかったので、

世間は、『弓倉は意外に子供好きだ』というプラスの評価と共に、

教育学部への道が示してくれたりした。

・・・・・・意外に、は余分だ。
それが当時の弓倉の言葉。

・・・・・・それしか受からなかった。
そして、それが厳しかった受験の結果。