「むーー」

「むーー」

「むううーー」

私は部室の隅で唸る。
まだ痛む胸。

グーをつくってドコンと叩いて、

「げほっ、ごほっ、ごほっ」

今度はひとり咳き込んだ。

「晴奈~、まだ落ち込んでるの?」

声をかけてくれるのは、香奈。