黒板の件の後、
そんな出来事があったとは知らない高志の数日後。

今日は先生に会いに行っても良い日だと、高志は何度も確認し、準備室の前に立った。

「失礼しまーす」

陽気にドアを開ける。
中にはちゃんと弓倉がいて、中に入ろうとする高志を見る。

「先生」

ぱたぱたと喜ぶ高志。

に、浴びせられるお言葉。

「帰れ」
「先生~っ、今日はいいって」

「急ぎの仕事が入った、今日は帰れ。明日もダメだ、その次もダメだ。つまり今週は全滅だ。よい休日を過ごせ。何か言っておくことはあるか?」

「ううう、仕事がんばってください」

「その引き際が素敵だぞ少年。ドアはちゃんと閉めておけ」

「はい」

そして高志は落ち込んだ。