読みきり短編小説集


「ん~まぁ、好きだけど?」


僕は曖昧に答えた。



「海、好き?」


愛莉はまた聞いてくる。


好きじゃないと、ここにはこないだろ・・・



「泳ぐのは、別に普通だけど、ここでぼーっと眺めてるのは好き。
愛莉は?」


「うん、あたしも。
あたし泳げないんだ。でも海を見るのは好き。海を見てるとすぐ時間がたっちゃうんだ」



「愛莉、お前、いくつ??」


さっきから疑問に思っていたことを素直に口にした。



「あたし?14だよ?あとちょっとで15になる。」


年上!?


全然見えない。