「失礼します」


先を行く宏海と同じように呟いてから、部屋の奥へと足を進める。


──にしても、豪華だ。


どれも上質なものとはいえ、余計な物はあまりない屋敷の他部分と違い、ここはやたらとごちゃごちゃしている。


高そうな絵画や装飾品、謎の形をした置物。

……と、みやびには理解不能だがとりあえず高級そうな物があちこちに置かれているのだ。



なんて、きょろきょろしながら歩いてたせいで。


「おゎっ」


前を歩いていた宏海が止まった途端、見事にぶつかった。